パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.30 ~サラリーマンの総決算「源泉徴収票」とその見方~

アルバイトや会社員等の給与や賞与などをもらっている方に交付されるのが「源泉徴収票」です。最近は給与明細などと同様に電子交付している会社もあります。源泉徴収票ですが、ここには何が書かれていて、その見方についてご存知でしょうか。平成28年分から新しい様式に変わり、サイズがひとまわり大きくなります。今回は源泉徴収票について解説いたします。

◆源泉徴収票の見方をやさしく解説
会社などの事業者は、源泉徴収票(正式には「給与所得の源泉徴収票」といいます。)を2通作成して、うちの1通を私たちに、そしてもう1通を私たちの住む所轄の税務署に提出します。それでは、源泉徴収票をみてみましょう。
上部には「支払を受ける者(給与をもらう方)」の住所・氏名、下部には「支払者(会社)」が記載されています。源泉徴収票にはその年の収入や各控除額、扶養する親族、納めた保険料、税金などが記載されています。

【源泉徴収票の例】

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図の中の①~⑦の数字を示しながら解説いたします。

(1) 支払金額① 7,210,000円
ここの記されている金額はいわゆる年収のことで、税金などが引かれる前の金額です。

(2) 給与所得控除後の金額② 5,289,000円
支払金額から給与所得控除額を引いた金額です。Aさんの給与所得控除額は1,921,000円です(年収により金額が異なります)。給与所得控除額はサラリーマンの経費にあたります。

(3) 所得控除の額の合計額③ 2,776,715円
扶養控除 38万円 (Cさん17歳)
扶養控除 63万円 (Dさん20歳)
社会保険料等の金額 ⑤ 856,715円
生命保険料の控除額 ⑥ 100,000円
地震保険料の控除額 ⑦ 50,000円
配偶者控除 380,000円(配偶者Bさん)
基礎控除 380,000円(Aさん)

上記の合計額となります。扶養親族の人数・年齢等やその年に支払った保険料によって金額が異なります。

(4) 源泉徴収税額④ 156,900円
給与所得控除後の金額から所得控除の額の合計額を引いた金額に税率(所得税等)を乗じた金額です。

実は、住民税はここでは計算されないため、源泉徴税票には住民税は記載されません。また、給与をもらう方に交付する源泉徴収票にはマイナンバーは記載されずに、税務署へ提出するものに記載されます。

◆源泉徴収票は何に使うの?
源泉徴収票は、年末調整後のものが記載されています。住宅ローン控除を年末調整で受けた方は、源泉徴収票にその金額が記載されます。源泉徴収票は、確定申告を行うまたはお金の借入れの際に使うことになります。

◆確定申告
税金の精算については、一旦は終わっていますが確定申告をすることで還付を受けたい方は源泉徴収票をもとに確定申告をします。また、2ヵ所以上で給与等の収入がある方や副業(家賃や配当金、原稿料などの収入が20万円以上)をされている方も確定申告をします。

【おもな確定申告で行う還付】
・控除を受ける方(医療費控除、寄附金控除、雑損控除、住宅借入金等特別控除など)
・年の途中で退職した方(税金を多く納めた方)など

◆お金の借入れ
住宅ローンなどのローンを借入れるときには源泉徴収票を提出します。源泉徴収票はその年の収入を証明できる書類のひとつです。住宅ローンの新規借り入れ・借り換えの時や車のローンを組む予定のある方は大切に保管しましょう。

毎月の給与から源泉徴収されている税金は、実際には手元のお財布から出しているわけではないのであまり実感がないかもしれません。収入と税金、そして手元にくるお金のながれを理解すると、毎月の給与明細をチェックする習慣も身に付きそうですね。ご自身はどのくらいの年収でいくらの税金を払っているのか、いつも把握しておきたいものですね。

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