パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.33 ~教育費の今と考え方~

子どもが独立するまでには、養育費と教育費がかかります。養育費は出産費用から食事や衣服など生活のためのお金になります。教育費は、学費や学校外での活動費用、習い事などです。どちらもお子さまが成長するためには大切なお金ですが、進学時期によってまとまった資金を用意しなければならないのが教育費です。そこで、教育費の今(現状)とその準備について考えてみたいと思います。

◆「いつ」「いくら」を考える
人生の節目となる進学、就職や旅行、結婚、引越しなどの出来事を『ライフイベント』といいます。ライフイベントでは家族の「いつ、誰に、いくら」のお金がかかるかあらかじめ知ることができます。お子さまが生まれると、その時点から新たなライフイベントが発生します。お子さまの教育費は生まれた瞬間にお金がかかる時期を目安立てすることができるということですね。
日本における高校を卒業した後の進路はというと、約70%以上の高校生が大学・短大・専門学校等へ進学しています。このような動向から、大学卒業までのライフイベントを立てて、お子様ごとにかかる時期と教育費を把握しておくことが大切になってきます。
たとえば、高等学校までは公立で、大学では私立に進学させたいと考えたときに、まとまったお金の準備が必要なのは大学(18歳)からだとわかります。大学費用は国立大学では約240万円、私立大文科系では約380万円、私立大理科系学部では約520万円です(学費のみの金額になります)。
公立または私立ではかかる費用が異なりますので、お子さまの意思が確定するまでは、保護者の方があらかじめ方向性を決めておくことになります。また、公立か私立か迷われたときは費用の高い私立で見積もっておくと安心です。

●幼稚園から高等学校卒業までの15年間の学習費総額

※学習費総額は、学校教育費、給食費、学校外活動費の合計です。
※平成26年度子供の学習費調査/文部科学省より

 

●高校卒業後の進路と教育費

※国立大は「平成28年度学生納付金調査結果_昼間部平均値(入学金は地域外)/文部科学省」より
※私立大学は「平成26年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金/文部科学省」より
※専門学校は、「28年度学生・生徒納付金調査_専門  公益社団法人東京都専修学校各種学校協会」より
※医歯系学部は6年間、それ以外の大学は4年間、専門学校は2年間で試算

◆毎月いくら貯めていけば良い?
教育費がいつ、いくらかかるのかを把握できたら、準備について考えてみましょう。「いつから毎年いくら貯めればいいのか」をある割り算をつかって解説します。

事例から考えてみたいと思います。
・お子さまの年齢が8歳(現在)
・大学進学は私立理科系学部を想定
⇒準備したい資金は521万円(上記の表を参考にしました)

お子さまが8歳、大学入学年齢を18歳としますと、あと残り10年で約521万円を準備することになります。

毎年の積立額は 521万円÷10年=約52万円
毎月の積立額は 52万円÷12カ月=約4万3千円

では、仮にお子さまが1歳から積立てを始めると、積立期間は17年間ありますので、
521万円÷17年=約30万円が毎年積立額となり、月額では30万円÷12カ月=約2万5千円です。
このように教育費の積立ては早いほど毎月の積立額の負担が少なりますね。国の給付型の奨学金もまもなくははじまる予定です(平成29年1月現在)。そのほか、学校独自の給付型・免除型の奨学金や特待生制度も充実してきました。費用の工面には色々な方法がありますので、情報もしっかりと集めていきたいですね。

教育費について漠然とした不安をお持ちの方は多いかと思います。教育についての考えはその家庭それぞれです。我が家の教育費のピークはあと何年後でいくらかかるのかを知っておくだけでもその不安は少し解消できますね。

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