パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.42 ~知っておきたい、社会保険料のしくみ~

社会保険料は、給与や賞与から自動的に控除されていますが、いつのタイミングで保険料が決まるのでしょうか。その保険料は、4月・5月・6月の給与の額が関係しています。
それでは、そのしくみについて学んでいきましょう。

◆社会保険料は、4月からの3ヶ月で決まる
健康保険と厚生年金保険の保険料は、毎月の給与と賞与から徴収されていますね。この保険料は標準報酬月額・標準賞与額に一定の保険料率を乗じて計算されています。
「標準報酬月額」は、聞きなれない言葉ですが、給与の額を一定範囲内ごとに区切りのよい金額に当てはめた額のことをいいます。標準賞与額は、賞与の額の1,000円未満を切り捨てた額のことです。


・健康保険の標準報酬月額・標準賞与額
標準報酬月額: 5万8,000円~139万円の50等級に区分されています。
標準賞与額: 年度(4月1日~翌3月31日)の累計額で573万円が上限です。

・厚生年金保険の標準報酬月額・標準賞与額
標準報酬月額: 8万8,000円~62万円の31等級に区分されています。
標準賞与額: 1回あたり150万円が上限額です。


給与(報酬月額)は、基本給のほか残業手当や通勤手当などを含めた税引き前のものになります。そして、毎年、4月・5月・6月の給与をもとに、9月に標準報酬月額が見直されます(定時決定といいます)

◆健康保険料
ここでの健康保険は、民間の会社などに勤務する会社員が加入する75歳未満の方が加入する健康保険について触れています。この健康保険には、協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険)と、組合健保(組合管掌健康保険)がおもにあります。
各保険料の決め方は下記のとおりになります。組合健保と協会けんぽは、保険料負担の割合に違いがあります。

ちなみに、組合健保は、単一組合(1つの企業がつくる)と、同業種や同一地域の中小企業が集まりつくる組合があり、保険料の負担割合などを独自に決めることができます。
協会けんぽは都道府県ごとに異なるため、平成29年度(4月納付分から)の保険料率は、東京都では9.91%、最も高いのが佐賀県の10.47%となっています。

◆厚生年金保険料
厚生年金保険の保険料も健康保険料と同じく、毎月の給与などから徴収されます。厚生年金保険の標準報酬月額は、等級が31等級に区分されています。平成28年10月から88,000円の区分が新たに加わり、30等級から31等級になりました。
これは、平成28年10月から「短時間労働者に対する社会保険の適用が拡大」されたためです。

・週に20時間以上就労する
・給与が88,000円以上
・社員501人以上の企業(平成29年4月から500人以下の会社でも適用が対象になり、労使が合意すれば加入できます)

などにあてはまる方が社会保険に加入する改正があったためです。

厚生年金保険の保険料率は、平成28年9月から29年8月分までは、18.182%です(第1号厚生年金被保険者)。保険料は、労使の折半になります。
社会保険はその時代に必要な給付内容に改定されて整備されています。それを支える保険料についても見直しがされています。今後は、給与明細の控除欄に記載されている社会保険料についても確認してみてはいかがでしょうか。

※社会保険料のしくみについて基本的な概要をまとめたものです。詳細については、所属する健康保険、または、勤務する事業所および年金事務所に確認してください。

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