起源を知りたい!

起源を知りたい! Vol.33

~レトルト食品の起源~

調理済みの食品を袋状のパウチやトレーなどの容器に密封し、高圧加熱殺菌を施したレトルト食品。温めるだけですぐに食べられる手軽さもあり、常温で保存できて賞味期限も長いことから、保存食品としても便利です。

カレーやシチュー、スープ、パスタソース、調味ソース、丼類の素、ごはん類、ハンバーグ、煮物などのおかずまで、さまざまな品目が販売されています。レトルト食品の開発は、缶詰に代わる軍用食として、1950年頃にアメリカで研究が始められました。その後、NASAがアポロ計画で宇宙食に採用したことで一般にもレトルト食品が知られるようになり、多くの食品メーカーが注目します。

そしてなんと、世界で初めて一般家庭向けのレトルト食品が市販されたのは、日本でした。1968年(昭和43年)、大塚食品工業(現在の大塚食品)が阪神地区限定で市販用レトルトカレー「ボンカレー」を発売したことが始まりです。コンセプトは、「お湯で温めるだけで食べられ、誰でも失敗しない1人分のカレー」。開発のきっかけは、アメリカのパッケージ専門誌に掲載されていた、ソーセージを真空パックした軍用携帯食だったそうです。当時はパウチにする包材はもちろん、レトルト釜(加圧加熱殺菌する釜)もない状態。そんな中、世界初のレトルトカレー誕生を支えたのは、大塚グループがもともと持っていた点滴液を高温処理で殺菌する医療技術。自分たちでレトルト釜を作り、パウチの高温殺菌処理を試行錯誤して商品化に成功、翌1969年には、課題があった包材を半透明パウチからアルミパウチに改良して全国販売を開始しました。

レトルト食品といえば、真っ先にカレーを思い浮かべる人も多いことでしょう。実際に世界初の家庭用レトルト食品だったのですね。

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