パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.50 ~スモールプラスができる「少額短期保険」~

近年、保険へのニーズが多様化されてきた背景から、少額短期保険という小さいサイズの保険が浸透してきました。その名の通り取り扱う保険金額が「少額」かつ、保険期間が「短期」な保険です。「ミニ保険」などと呼ばれることもあります。平成18年4月1日以後これまで根拠のなかった共済に対し保険業法が適用され、平成20年4月以降は少額短期保険業者として登録が必要になりました。
高齢化やライフスタイルの多様化などで消費者のニーズは幅広く、ちょっとだけ保障がほしい、病気だけど保険に入りたいなどのニッチな需要に応えているユニークな保険が少額短期保険です。

◆一般の保険との違いは?
少額短期保険業は、保険業法上の保険業のうち、少額かつ短期の保険の引受けのみを行う事業をいいます。例えば、保険金額、保険期間などに関する制限があります。
具体的には、一定の事業規模の範囲内で、「保険金額が少額」「保険期間1年(または損害保険については2年)以内」の保険になります。

・生命保険などとの違い
少額短期保険業においては、「1人の被保険者について下記の区分の範囲内で、保険金額は1000万円以下(※1)」であるなどの上限が設けられています。

・保険会社との違い
少額短期保険業を行うには財務局で登録を受ける必要があります。保険会社と比較すると、規模は小さいながらも、保証金の供託、資産運用や保険募集の方法、情報開示など、様々なルールを遵守しなければなりません。

・少額短期保険の種類と保険金額

※出典:一般社団法人 日本少額短期保険協会 ホームページより

※1 経過措置について
上限金額が施行されるにあたり、経過措置として平成30年3月31日までは、既存契約者に対して再保険の契約をする等を条件として保険金額を別途定めることができます。

※2 低発生率保険について
低発生率保険とは、損害保険のうち、特に保険事故の発生率が低いと見込まれるものをいいます。例えば、日常生活で損害賠償責任を対象する保険(自動車の運行に係るものを除く)が対象です。

◆信頼できる保険業者を選ぶ
少額短期保険には保険会社のセーフティネットの制度はありません。万一、保険会社が破綻した場合は保険金を受け取ることができなくなるため、信用できる少額短期保険会社選びが重要になります。このセーフティネットは、保険契約者保護機構制度が導入されていますが、各種共済や少額短期保険業者は対象となっていません。

◆ユニークな保険がたくさん
少額短期保険には、ユニークな保障を提供する保険がたくさんあります。一般社団法人日本少額短期保険協会が作成した「少額短期保険ガイドブック 各社商品一覧(2016)」からいくつかご紹介しましょう。

●地震補償保険「火災保険とセットでなくても単独で加入ができる」
●糖尿病保険「糖尿病の治療中でも加入ができる生命保険」
●天気保険「旅行会社や結婚式場などが加入する保険」
●賃貸住宅入居者向け保険「家財や修理費用、借家人賠償責任保障などがセットになった保険」
●リフォーム保険「リフォーム工事で予期せぬ倒産に対する保障」
●結婚式保険「結婚氏を行う新郎新婦のための保険」
●権利擁護補償付傷害保険「特別支援学級の児童・生徒向けの保険」
●葬儀保険「葬儀費用準備などのための保険」
●旅行キャンセル費用補償保険「急な旅行のキャンセルに対応する保険」  など

短期少額短期保険は、一般的な保険会社のような幅広い方へ提供する保障(補償)とは違い、保険の隙間ニーズに応えたものが多いのが特徴です。国や保険会社でもカバーできない部分の保障の備えに、上手に利用することができたら安心ですね。

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