起源を知りたい!

起源を知りたい! Vol.42

~名刺の起源とは~

ビジネスシーンには欠かせない、社会人の必需品ともいえる名刺。会社の名刺以外にも、保護者同士の交流や趣味の場、就活、婚活など、プライベートで利用するパーソナル名刺の活用も見られるようになりました。

名刺の歴史は古く、古代中国にまでさかのぼります。当時の名刺は竹や木の札に名前を書いたもので、「刺(さし)」と呼ばれていました。名刺の「刺」が「紙」ではないことの由来でもありますね。後漢の時代が発祥とされ、三国時代の武将・朱然(しゅぜん)の墓から「刺」が発見されています。唐の時代の書物にも刺の記述があり、訪問先が不在だった場合に来訪を知らせるものとして使われていました。

現在のような用途で使われるようになったのは18世紀のヨーロッパ。ヨーロッパでの名刺の利用は、16世紀のドイツが最初だといわれています。当初は中国と同じように、訪問先が不在だったときに自分の名前を書いたカードを置いてくるという使い方でした。18世紀には名刺がヨーロッパ全土に広がり、貴族たちの間で名刺交換が行われるなど、社交界では欠かせないものになったのです。その後、アメリカでも南北戦争後の好況時代に、お金持ちのステイタスとして社交のために名刺が使われはじめました。

日本では江戸時代から、訪問先が不在だったときに墨で名前を書いた紙を残すようになり、不在時の訪問を知らせる目的で名刺が使われていました。開国で印刷技術が伝わると、役人たちは印刷された名刺を外交で使うようになります。明治時代以降、特に鹿鳴館時代には社交の場の必須アイテムでした。名刺はビジネスアイテムというイメージが強いですが、コミュニケーションツールから発展してビジネスにも利用されるようになったのですね。

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