パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.59 ~子育て応援マネー~

子育て応援マネー ~出産育児一時金とは?~

子どもが生まれたときは、健康保険から(家族)出産育児一時金が受けられます。協会けんぽでは、健康保険の被保険者やその被扶養者が出産したときに申請すると支給されます。国民健康保険(国保)では、加入者が出産したときに申請すると支給されます。費用がかかりがちな出産ですがまとまった金額が支給されますので、経済的にとても助かる制度です。ここでは会社員がおもに加入している協会けんぽの制度をご紹介いたします。

◆こども1人につき42万円
出産育児一時金は、子ども1人につき42万円(※1)が支給されます。ちなみに、多胎児を出産すると人数分が支給されます。たとえば、双生児の場合は、2人分の84万円が支給されることになります。
(※1) 産科医療関係者等により「無過失補償制度」として創設された産科医療補償制度に加入していない医療機関等で出産した場合は40.4万円です。

また、次のような場合も支給の対象になります。

①妊娠85日以後の早産等も対象です。

②健康保険に継続して1年以上被保険者期間がある被保険者が退職してその資格を失ってから6ヶ月以内に出産した場合は、出産育児一時金が支給されます。

③被保険者が、妊娠中(85日以後)、業務上又は通勤災害の原因で早産した場合、労災保険から補償を受けたとしても出産育児一時金は支給されます。

◆受け取る方法は?
受け取る方法には直接支払制度(または受取代理制度(※2))があります。出産にかかる費用に充てられるように健康保険から出産育児一時金を医療機関等に直接支払ってくれる制度です。この場合は、まとまったお金を事前に用意する必要がありません。
一方、この制度を希望しない場合は、出産後に被保険者から申請して支給する方法を選ぶこともできます。

(※2) 年間の分娩件数100件以下の診療所・助産所や、正常分娩に係る収入の割合が50%以上の診療所・助産所を目安として、厚生労働省に届出を行った分娩施設は、受取代理制度を導入します。

◆全国の平均的な出産費用は416,727円
厚生労働省によると、全国の平均的な出産にかかる費用は、416,727円です。最高値は東京都の497,872円、最低値は鳥取県の335,607円です。 産科施設別では、公的病院は406,012円、私的病院は432,817円、診療所は413,087円という平均値になっています。
おおむね正常分娩では入院日数が6~7日で、40万円以上かかっています。
※「第78回社会保障審議会医療保険部会(平成26年7月7日)出産育児一時金の見直しについて資料」厚生労働省より

・出産までの費用が不安なときは、「出産費貸付制度」
出産費用に充てるため、(家族)出産育児一時金が支給されるまでの間、出産育児一時金の8割相当額を限度に借りられる制度(無利子)です。利用ができるのは、被保険者、または配偶者などの被扶養者も可能です。

人生のライフイベントのひとつでもある出産。経済的な負担も大きいため、国の制度がしっかりフォローしてくれています。社会保障は制度が変わりやすいため、ニュースや国の動向にもアンテナをおきたいですね。

※本文は制度についてわかりやすく解説し概要を示したものです。細かな要件については触れていない場合がございます。(平成29年9月1日現在)

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