起源を知りたい!

起源を知りたい! Vol.47

~フォーチュンクッキーのはじまり~

中華料理店で食後や会計時に出されるフォーチュンクッキー。中に運勢などが書かれた紙が入っていて、おみくじクッキーとも呼ばれています。アメリカやカナダではおなじみですが、実は中国の風習ではなく、日本の「辻占煎餅」が起源といわれています。

江戸時代から作られているおみくじの紙が入った煎餅で、石川県の金沢市近郊では正月に食べる縁起菓子の定番だそう。辻占とは古典にも登場する占いの一種で、江戸時代には占いを書いたおみくじが売られるようになり、さらにそのおみくじを入れた煎餅が作られ、おみくじや煎餅も辻占と呼ばれました。

その辻占煎餅がアメリカでフォーチュンクッキーへと変わるきっかけを作ったのは、サンフランシスコに移住した日本人の庭師、萩原眞氏。萩原氏は、1894年にゴールデンゲートパークで開催された国際博覧会のために造られた日本庭園「ジャパニーズ・ティー・ガーデン」の設計に携わり、翌年から庭園を管理・運営しました。庭園を訪れたお客さんのために、茶室でふるまうお茶菓子として、辻占煎餅を甘くアレンジして提供したのがフォーチュンクッキーのはじまりとされています。

このお菓子が好評だったため、日本人が経営する飲食店でも出されるようになり、やがて中国人経営の店にも取り入れられます。フォーチュンクッキーはサンフランシスコのチャイナタウンからアメリカ全土に広まり、今では世界中の中華料理店で定着しています。日本には1970年代に逆輸入されました。新年を祝う縁起物をヒントに誕生した、日本生まれ、アメリカ育ちの文化といえそうですね。

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