起源を知りたい!

起源を知りたい! Vol.52

~エスカレーターの片側空け~

駅をはじめとする交通機関や百貨店、ショッピングセンターなどでの主な移動手段になっているエスカレーター。特に都市部では日常的に使う身近なものです。本来は手すりにつかまり立ち止まって乗るものですが、歩いて昇り降りする人のために片側を空けて乗る習慣があります。この習慣は世界中にあり、そもそもの起源はイギリスだそうです。きっかけは諸説あるようですが、第2次世界大戦中に効率化をはかるために、ロンドンの地下鉄で取り入れられたのが最初だといわれています。また、ロンドンの地下鉄の駅に初めて設置されたエスカレーターの構造もきっかけになったと考えられています。

1920年代前半までのエスカレーターは降り場が斜めになっていて、正面ではなく右方向に降りるような構造でした。そのため自然と右側に立つようになり、片側を空けることにつながったのかもしれません。

日本では大阪が発祥でした。1967年、阪急梅田駅が移転した際に1階と3階を結ぶ長いエスカレーターが設置され、急いでいる人のために左側を空けるようにアナウンスを始めたのが最初です。その後、1970年に開催された大阪万博のエスカレーターや動く歩道でも同様の呼びかけを行い、定着したそう。海外からの来客に備え、ロンドンの地下鉄にならって国際的なマナーを導入したとされていますが、理由は定かではありません。やがて東京でも地下深い駅が増えて長いエスカレーターが設置され、1980年代末頃から自然と片側を空けるようになったとか。混雑をさけるために紳士的な英国式マナーを取り入れ、自然発生的に片側空けのルールができあがったのです。

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