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vol.77 2018年から医療費控除の利用が楽に!

1年分の家族の分の領収書をまとめると意外と多くあるものです。毎年の確定申告で医療費控除を行う際に、医療費の領収書を整理するのは大変な作業ですね。毎年の風物詩でもあったこの作業が今年からちょっと楽になりました。

■医療費控除のしくみ
その年の1月1日から12月31日までの間に納税者とその家族(生計を一にする配偶者やその他の親族)が支払った医療費が、一定額を超えるときにはその医療費の額をもとに計算される金額の所得控除を受けることができます。これが、医療費控除です。医療費控除の対象となる金額は、実際に支払った医療費の合計額から保険金などで補填される金額を差し引いて10万円(※1)を超えた額(最高で200万円まで)です。

対象となる医療費は、病院などによる診療、または治療のための費用や、風邪をひいたときの風邪薬などの薬の購入代金、治療のためのあん摩マッサージ指圧師、はり師などによる施術の費用、助産師による分べんの介助にかかる費用などがあります。健康診断の費用や美容を目的とした費用、ドラッグストアで購入したビタミン剤などサプリメントは対象ではありません。
忘れやすいものに通院費や医師等の送迎費、入院時の部屋代や食事代、コルセットなどの医療用器具等にかかる費用で通常必要なものは対象になりますので忘れずに申告しましょう(※2)。

■医療費のお知らせを活用して手間いらず
医療費控除を受けるための手続きは、確定申告書をお住まいの所轄税務署長へ提出するか、電子申告(e-tax)で申告できます。これまでは、領収書を整理して医療費控除の準備をしていましたが、今回からは「医療費控除の明細書」を添付すればよいということになりました(平成31年分の確定申告までは従来のやり方でも申告ができます)。
また、医療費控除の明細書は、「医療費のお知らせ」を添付すればこの明細書の記入を省略することができます。「医療費のお知らせ」とは、健康保険組合等が発行する医療費通知書のことで、会社を経由して手元に届きます。

■申告の際に気を付けたい点も
医療費のお知らせは、その年の1月から12月分までの1年間すべてについて記載されているわけでありません。したがって、未記載の月については、ご自分で「医療費控除の明細書」をつくる必要があります。また、交通費や薬局で支払った分、健康保険を使わずに自己負担した分は、医療費控除の明細書に記入しましょう。この場合、領収書については自宅で5年間保存する必要があります。

毎年面倒であきらめていたという方もいらっしゃるかもしれません。医療費控除は確定申告期限後の申告でも間に合いますのでもう一度確認してみてはいかがでしょうか。

※1 その年の総所得金額等が200万円未満の方は、総所得金額等の5%の金額となります。
※2 自家用車を利用してのガソリン代や駐車場の料金等は対象とはなりません。
注:本文は制度の概要をわかりやすく解説したもので、ここに記載のない内容や要件もあります。

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