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vol.81 子育て世代のための保障~妻の保障は必要?~

子育て中のご家庭において、とくに世帯主に何かあっては大変ですね。もしもの事態のために生命保険に加入されている方も多いと思います。生命保険には約8割の方が加入しているといわれており、その加入率は、男性では80.6%、女性では81.3%(※1)となっています。年齢別の生命保険加入率では、男女とも40~50歳代が高くなっています。みなさん私的に経済的な備えをされているようです。

◆子育て中の世帯に共通する必要な保障は教育資金
そもそも、生命保険はどんなときに必要なのでしょうか。生きていくうえで経済的なリスクが起きるかどうか誰にもわかりません。もしものときのリスクの備えとして「想定外を想定しておく」ことが大切になります。起きては欲しくないリスクに対して生命保険を利用することでその備えができます。

子育て中の世帯にとって、のこされた家族の生活費とは別に、子どもの教育資金も必要な保障です。子育てが終わっていない家庭にとって教育資金は、お子さまが独り立ちするまでは共通する保障といえます。晩婚化がすすんだ現在、50歳代でもお子さまが高校生や大学・専門学校生というケースも珍しくありません。人生を送るうえで、結婚やお子さまの誕生などのライフイベントでは死亡保障などを見直す機会となります。お子さまが生まれれば、養育費や教育費をこれまでの死亡保障額に上乗せすることができます。
一般的に、世帯主の年齢を重ねていくとともに、そして、お子さまが成長していくにつれて、必要な死亡保障額は減少していきます。

◆最も優先度が高いのは世帯主の保障
リスクに備えるために生命保険に加入することは大切ですが、すべてのリスクに対して生命保険で備えようとすると保険料の負担が大きくなってしまいます。そのため、一般的には保障の優先順位を考えることが大切になります。配偶者やお子さまがいらっしゃるご家庭では、その家計を支える人(=世帯主とする)の備えを第一に考えてみましょう。

◆妻の保障はどうする?
夫が家計を支える世帯主だとしたら、妻の保障は考えなくてもいいでしょうか。そこで、妻に不測の事態が起きたときの経済的な家計への影響を考えてみましょう。お子さまがまだ小さいうちは養育などに手がかかりますから、のこされた夫がひとりではこなせないとなると、民間のサポートにお金を払って利用することになります。
例えば、保育園・幼稚園や学童への送迎、または家事代行などの費用が考えられます。このような費用は安い金額はないため、これらのサポートを日常的に受けようとすると、夫の給与だけでは毎月の家計は赤字になってしまうかもしれません。このように、特にお子さまが小さいうちは妻の保障も備えることが大切になります。

◆公的年金からもらえる遺族年金
妻が亡くなった場合、要件を満たしていればのこされた夫にも遺族基礎年金が支払われます。遺族基礎年金は子どもが18歳を迎えるまでの期間、月額だと約8万円(夫1人・子1人)を受給できます。さらに妻が厚生年金に加入していて要件を満たせば遺族厚生年金が上乗せされます。
ここから、家事代行代や保育料やお子さまの送迎代などを賄えることができるのであれば、大きな保障は妻には必要なく葬儀代などで足りるということがいえます。

保険は人生の転ばぬ先の杖です。万一のことがあったときのための経済的なリスクに備えたいですね。わが家はどのような影響があるのか、そしてそのための準備として保険に加入する目的について今一度考えてみたいですね。

※1 出展:「生活保障に関する調査(生命保険に加入している人はどれくらい?)/平成28年度」公益財団法人生命保険文化センターHPより

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