パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.84 財形で利用できる住宅ローン(財形持家転貸融資)

財形制度(勤労者財産形成促進制度、以下、財形貯蓄という)は、会社で働く人にとって福利厚生制度の一つとして広く利用されています。会社に入社して先輩からすすめられた経験はありませんか?

毎月の給与や賞与から天引きされるため、いつの間にか貯蓄残高が増えていて驚いたという人も多いのではないでしょうか。結婚や出産などの人生のライフイベントに「財形貯蓄を引き出して使えたので、とても助かった!」という声もよく耳にします。
会社員の既得ともいえる財形貯蓄ですが、この財形貯蓄を行っていると独立行政法人 勤労者退職金共済機構の「財形持家転貸融資」という住宅ローンを利用できる場合があります。

◆「財形持家転貸融資」の仕組みは?
「財形持家転貸融資」は、融資を申し込む社員の財形貯蓄の残高に応じて、会社などの事業主を通じてマイホーム取得のための融資を受けることができます。用途は、マイホームの建設や中古住宅も含む購入、リフォームにも利用できます。融資の仕組みは、財形貯蓄を取扱う金融機関等(以下、金融機関)に積み立てられた財形貯蓄を融資の原資としているものです。その調達した資金を、会社を通じて社員に融資する(転貸)というものです。

融資限度額は、財形貯蓄残高の10倍以内で最高4000万円まで、住宅の建設や購入、リフォームにかかる費用の90%以内までとなっています。金利は、5年間固定金利制で、6年目以降は5年経過日ごとの金利見直しにより決定されます。現在は1%を切る0.67%という低金利です(2018年8月)。
また、18歳以下のお子さま等を扶養している方が2019年3月までに申込みをする場合には、当初5年間において通常の貸付金利から0.2%引き下げた金利が適用されます。子育て世代には安心なサポートですね。

◆「財形持家転貸融資」を選ぶメリットは?
住宅ローンには、財形持家転貸融資以外にも民間の銀行の住宅ローンや住宅金融支援機構のフラット35もあります。あえて「財形持家転貸融資」を選ぶメリットはなんでしょうか。

財形貯蓄は、給与から継続的に天引きをして積み立てることによって、社員の資産形成を手助けする役割を担っています。また、財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄においては、税制優遇も適用されます。
このように、財形貯蓄は、会社が社員に福利厚生制度として提供できるものになっています。そのおかげで、社員は、働きながら資産形成もすることができますし、マイホーム購入時には、財形貯蓄を活用して、そこから融資を受けられることになります。社員は安心して仕事を続けることができますね。つまり、会社にとっても社員にとっても、双方にメリットのある制度といえます。
また、財形持家転貸融資では、ほかの住宅ローンとの併用が可能ですので、民間の銀行やフラット35などの住宅ローンと併せてバランスよく利用することができます。

マイホーム計画は早めの資金準備が大切です。そして、資金準備ができてきたら住宅ローン選びも進めておくとじっくり検討することができます。コツコツ積立てて、上手に借り入れをして、夢のマイホーム取得へ近づけそうですね。
※本文は当該制度の概要についてわかりやすくまとめたものです。ご利用を検討する場合は制度の詳細をご確認ください。

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