パーソナルファイナンスを学ぶ

vol.97 子育て世代が知っておきたい「シェアリングエコノミー」というサービス

私たち個人は、活用できる資産をそれぞれが持っています。もしかしたら、その資産をどこかで他人が必要としているかもしれません。このようなニーズの解決に、インターネットを利用してマッチングする経済活性化活動を「シェアリングエコノミー」といいます。

シェアリングエコノミーは、具体的には空き部屋や会議室、駐車スペースや衣服のシェア、家事代行、育児代行などを通じて、助けたい人が助けてほしい人にサービスを提供するCtoC(C=Consumer/個人や消費者)というかたちで助け合いができるしくみのことです。
私たちの眠っている資産を有効活用できるのが、シェアリングエコノミーです。このしくみは、日本や世界にもひろがっています。

どんなシェアリングエコノミーがあるの?
個人の資産とひと言でいっても様々です。総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)によると、シェアの対象は、空間、移動、モノ、スキル、お金があると紹介されています。
例えば、誰にも使われていない空き家や空き部屋、または、週末しか運転をしない自家用車など、身の回りを見渡してみると、このような資産は意外にあるのかもしれません。このほかに、個人の持つスキルも確かに資産の一つとも考えられますし、日常のなかでちょっとした空き時間を誰かのためにシェアすることもできそうです。最近は、不要になったモノを必要とする人に売るという動きも活発になっていますね。

子育て世代が注目するシェアサービスは
シェアリングエコノミーの認知度は高まりつつあるようです。総務省の「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究(平成30年)」による国内消費者向けアンケート調査では、シェアリングサービスの認知度は、男女全体では、民泊サービスが31.5%で、次いで、駐車場のシェアリングが23.0%、ライドシェア(相乗り)が14.2%となっています。どれも、一度は耳にしたことがあるサービスです。意識はしていなくても、シェアリングエコノミーは私たちの暮らしに自然と浸透してきているようです。
30歳代や40歳代の子育て世代に当たる人たちのシェアサービスの認知度は、このアンケート調査においても民泊が最も高くなっています。インターネットに対して柔軟な考えを持つ世代でもあり、気軽に利用できるという利点からも認知が高い理由が伺えます。
また、この世代の女性は、個人の家事等の仕事・労働のシェアサービスへの認知度が男性の認知度よりも高い傾向があり、料理やキッチン・浴室などの掃除など女性に負担がかかりがちな家事サービスには認知度が高いようです。
空いた時間はお子様との時間に充てることができますし、週末は家事に時間を割くのではなく、家族との時間を大切にしたいという人のニーズに、しっかりとシェアサービスが応えていると言えそうです。

国の統計からもシェアサービスへの認知度の高さを知ることができましたが、普段の生活においては民泊やカーシェアリングなどのサービスは今に至っては当たり前のような存在になりつつあります。
その一方で、安全面も整備していく必要があります。例えば、家事を手伝ってもらうために、他人を家に入れる場合には、相手の名前やプロフィールが確認できると安心です。このような課題を解決していくことや、法律の整備などと並行して今後もシェアサービスの普及が進んでいくものと考えられます。

共働きであれば、毎日の洋服選びも悩みがちです。服をシェアするサービスを利用することで、スタイリストが選んでくれた洋服をレンタルできるサービスが注目されています。会社の雰囲気や職業に合うファッションコードに合った服を用意してくれれば、買い物に行く時間を別の事に活用できますし、クローゼットの空間の有効活用にもなります。

シェアリングエコノミーという考え方は、無駄を生まない循環型社会を後押しする未来への架け橋になることでしょう。今の子ども達が大人になる頃には、新しいシェアサービスがもっと誕生し、さらに浸透しているかもしれませんね。

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